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よろしくお願いいたします。

 本日より千葉大学大学院人文社会科学研究科が改組となり,千葉大学大学院人文公共学府が開設されます。これから2年間,新学府の学府長をつとめます石井正人です。よろしくお願いいたします。

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 旧研究科は募集停止となりますが,在学生がいる間は存続するので,しばらくの間,旧研究科と新学府が併存します。新入生の皆さんにも,在学生の皆さんにもご迷惑をお掛けすることがないよう,精一杯つとめますので,御理解と御協力を賜りますようお願いいたします。

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入学式・看板上掲式

 本日は午前中,千葉のポートアリーナで千葉大学大学院の入学式でした。人文公共学府一期生の皆さん,ご入学おめでとうございます。
 また4時からは,学長と理事の方々においでいただき,人文公共学府「看板上掲式」がありました。なかなか経験できるものではありません。皆様のおかげで改組を行えただけでなく,得難い経験もさせていただくことになりました。お忙しいところ,皆さんありがとうございました。
         

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インターネットの語学教材

 ようやく授業始まって一週間経ちました。新制度のことで,一生懸命準備したつもりだったのですが,一部混乱が生じてしまいました。ガイダンスの修正については一斉メールでお知らせした通りですが,来週水曜日,新入生の皆さんが集まる時間に私が直接説明と確認に参ります。

 文学部の方で開講したラテン語入門にも,サンスクリット語入門にも,50名ほどの学生が集まってくれたので,こちらも慌てて広い教室に変更する騒ぎでした。
 
 あちこちで紹介しているのですが,古典語関係はテクスト自体も古いものだし,定評ある辞書も文法書も注釈書も100年くらい前のものが多いので,インターネット上で自由に閲覧し,利用することが可能になっています。一般に多くの優れた語学教材がインターネット上にフリーで公開され,資金や時間的余裕に乏しくても,相当高度な内容まで諸外国語を自習することが可能になりました。
 私自身が学生の頃のことを思い出すと,感無量です。図書館にもあまりないような古典語関係の辞書・文法書はとても高額で,お金を貯めてはやっと1冊ずつ手に入れていくのですが,個人の力を超えたような書物(Du Cange や Böhtlingk など)は,ため息を吐いて諦めるしかありませんでした。重たい辞書を旅行バッグに入れて持ち運ぶのは大変でした。手に入れた後も,狭い部屋には置き場所も満足にありません。
 それが今では全てフリーで手に入れられ,薄いiPadにすっかり収まり,簡単に持ち運べるというのですから!

 新入生の皆さんに,学修の助けになるサイトを紹介しておきます。特にフリーの電子辞書ソフトである EPWING はお勧めです。PDF版より当然はるかに使い出が良いものです。
 質が高く良心的な書評サイト「読書猿」も是非利用してください。
 私一人では探しきれません。他の先生方・上級生の皆さんがもっと詳しい情報を知っているだろうから,どんどん質問に行ってください。


ドイツ語辞書ネット(グリムの辞典やベネッケ・ミュラー・ツァルンケの中高ドイツ語辞典,様々の方言辞典など独独辞典を集めたサイトです。):http://woerterbuchnetz.de/

「読書猿」から:ここまでできる→ネットで無料で読める世界の語学教科書(古典語篇):http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-565.html

「読書猿」から:無料で学べる多言語学習のための教材と素材をまとめてみた:http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-691.html

「読書猿」から:自宅でここまでできる→日本史史料の探し方/集め方:http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-529.html?all

EPWINGの古典語のサイト:EPWING for the classics:http://classicalepwing.osdn.jp/

EPWINGの近代語のサイト:Project Zephyr:http://projectzephyr.osdn.jp/index.html

サンスクリット語関係のみの語学教材を集めたケルン大学のサイトです。:http://www.sanskrit-lexicon.uni-koeln.de/

ムクドリの巣

 春になると,特別な客が押しかけてきて,勝手に長逗留していきます。ーーー換気口にムクドリが巣を作って子育てをするのです。

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 天井裏の奥深くまで入り込み,不潔にされて虫が湧くのも心配だし,そもそも朝の鳴き声の大きさと言ったら大変です。
 脚立やハシゴも届かないような所なので,最初はホースで水などかけていたのですが,ぱっと逃げるのもつかの間で,こっちの追い立てに腰が入っていないことなど直ぐに見透かされ、直ぐに戻って来て何食わぬ顔で逗留を続けます。

 腕力や強引な押しに弱く,こうやって何時も舐められ,押し切られます。味方にとっては頼りにならず,敵にとっては嬉しい存在でしょう。「長」など務まる人間ではないのです。小鳥にも舐められながら,この子達としばらく暮らすのも悪くはないかなどと腹の中で早々に諦めてしまう人間です。そのことを,毎春この時期に,ムクドリたちが教えてくれます。他の人たちも教えてくれようとずらっと門前に並ぶありさまですが,どうせ教えて貰うなら,ムクドリや学生達からにしましょう。

 いらっしゃい,ありがとう,あなたたち。

研究プロジェクト登録

人文社会科学研究科・人文公共学府の後期課程に在学中の皆さん

 センター主催型の研究プロジェクト登録が明日までです。本年度は以下のプロジェクトが計画されています。

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 研究会の運営など,研究活動の社会性・実践性を養う目的で本大学院で授業の一部として位置付けているものですが,単位を既に修得した院生の方も,業績発表の機会が増えますので,博士論文執筆の妨げにならない範囲で,ぜひ登録・参加して下さい。
 本当はここで,私自身が参加している「教育・学修支援研究センター」主催の「高等教養教育研究」プロジェクトについて宣伝したいところですが,立場を利用していると思われてもいけませんから,慎むことに致します。

西田一豊氏の福永武彦研究

 昨日,平成29年4月29日(土)付『日経新聞』朝刊の文化欄に,「福永武彦 新たな一面」という大きな記事が掲載されました。「愛と孤独の作家 復刊相次ぐ」「先駆性や大衆性に光」と見出があり,一時は絶版ばかりで作品が手に入りにくい状態であった作家の福永武彦(1918-1979)への関心が高まり,研究も進んでいる様子を伝えています。御子息である作家の池澤夏樹氏の談話が掲載されているのは当然かと思いましたが,嬉しい驚きであったのは,最新の福永武彦研究について,千葉大学人文科学研究院特任研究員の西田一豊氏が専門家として取材を受けていることでした。我が大学院の修了生の方々が評価を受け,活躍されるのを目にするのは喜びに堪えません。
 若手研究者の皆さんがなかなか高等教育機関にポストを得られず,苦労しておられるのは大きな社会問題になっており,このままでは日本の学問研究の将来が危ぶまれるところです。西田さんたち若手研究者の皆さんが,その苦しい状況の中でも志を失わず,こつこつと研究を続けておられるのは,本当に頭が下がります。
 もうすぐ西田氏の研究成果がまとまるそうですが,それは個人的にとても関心があります。私自身が高校の頃から,茨木のり子と辻邦生と並び,福永武彦の愛読者だからです。新潮文庫の『加田伶太郎全集』も持っていて,今でも時々読み返します。講談社文庫の『夜の三部作』も持っていたのですが,友人に貸したまま戻って来ません。後者を読んだ直後に書いた当時の日記など,福永の文体を下手くそに真似てあり,読み返して我ながら恥ずかしかったものです。だからその日記はとっくに捨ててしまいました。
 あの時期,福永などを読んでいると(辻や茨木の場合もそうだし,他にも好きだった『更級日記』でも言われました),やれ「少女趣味」だの,「女子高生が読むもん」だのと悪罵を浴びたものです。このような発言をした人々も現在あちこちで教職についていますが,今でも女性の前であんなことを言ってるのでしょうか。器用に宗旨替えしたのでしょうか。したでしょうね。
 ささやかながらこういう経験をしているので,ますます西田さんの研究は心に染みるのです。ろくに力になれず申し訳ないのですが,西田さんのますますのご活躍を期待しています。